2010年02月07日

英EMIレーベルが経営危機

だそうです。

ビートルズやクイーン、英EMIが経営危機:YOMIURI ONLINE(読売新聞)

昨年ビートルズのリマスター盤が売れまくったのに何故?と思うのですが…
音楽業界は巨大化し過ぎて(それでもEMIはユニバーサルやワーナーと比べると規模が小さいそうですが)、もはや「ちょっと売れた」ぐらいでは企業として存続していかないのでしょうか?

ブルーノートも現在はEMI傘下のキャピトル・レコ−ド所属のレーベル(ややこしいです)なので、違う会社(と言っても大手でしょうが…)に買収されるとすれば、また方向性が変わるのかな?と心配しています。
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2010年02月06日

最近の「女子ジャズ」は強いです

本日は神戸。三ノ宮の駅を降りた瞬間、山からの吹き降ろしが強く吹きつけて、とにかく寒かったです。この寒さは大阪にはありません。
そんな中、ハンター坂のクレオールにて妹尾美里さんのソロ・ライブを聴いて帰りました。
2008年にJAZLAB.RECORDSよりリリースされた【ROSEBUD】や、最新作の【La vie】からのオリジナル曲、さらにCDでは聴けない新曲を披露されていました。デビューからたった2年足らずで全部オリジナル曲を、しかもソロピアノで2時間持たせるのは、噂にたがわぬ凄い才能だな…と素直に思います。

最近の若い女性ミュージシャン(もちろん男性もですが)は、びっくりするほど才能豊かな人が多く、それだけにもっと多くの人に聴いてほしいと強く思います。私も月に2回ぐらいしかライブに行けないので偉そうには言えませんが…

私は映画も好きなのですが、最近の邦画が面白いのは、才能ある女性監督が多く出てきたという点も大きいと思うのですよ。
最近では山田あかね監督の『すべては海になる』が印象的でした。
男と女の性差は職業でも芸術でも無くなりつつありますが、私は女の人だからこそ描ける世界がある思っています(逆に男だからこその世界観もね)。
ジャズでもその例に漏れず、最近の女性ジャズミュージシャンの持っているオリジナリティは、やはり女性の表現によく見られる「自然体」や「等身大」といったキーワードが反映されているのではないか、と。
西山瞳さんがアルバム【CUBIUM】のライナーで「人生で大きな影響を受けた黒人アーティストはいない」と公言していますが、これは黒人ジャズの軽視ということではなく、肩の力の抜けた自然体の音楽が聴こえてきそうな感じを与えてくれます。

そういえばこんな本も出ましたね。


『Something Jazzy 女子のための新しいジャズ・ガイド』(島田 奈央子 著)

ついにジャズ本にも「女子のための…」というのが出ました。「失恋したときに聴くジャズ」などの斬新でわかりやすい切り口で、しかもジャズの基礎知識は外しておらず、なかなか面白い本です。男子でも楽しく読めそうです。
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2010年02月05日

マイク・モラスキー氏の新刊が来週発売

2008年7月〜2009年1月までwebちくまにて連載されたマイク・モラスキー氏の「ジャズ喫茶という異空間」が、今月ついに単行本として発売されます。

マイク・モラスキー著
『ジャズ喫茶論 戦後の日本文化を歩く』(筑摩書房)
2月10日発売 税込価格:2,625円


モラスキー氏は、戦後の日本のジャズを通して日本文化を論じた名著『戦後日本のジャズ文化』(青土社)の著者です。


この本の続編というべきかどうか私には分かりませんが、webで連載されていたエッセイでは、実際に全国のジャズ喫茶への取材活動を通じて、さらにジャズ喫茶の多面性について研究を深めた内容となっていました。
連載が終わってwebではアップされなくなっただけに、今回の単行本化、待ちに待ちました。
まだネットでもあまり情報がないのが残念ですが、発売されたら早速このブログでもご紹介します。
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2010年02月02日

JATPのライブが10枚組で超お得

最近10枚組のCDボックスがタワレコでもHMVでも山積み状態ですね。10枚といってもおおむね3,000円もしない値段で買えるので、1枚だとコーヒー1杯の値段よりも安いんですよね。
ただ、いざ買っても必ずしも全部は聴かないんですよね…持ってるだけで満足感を得てしまうという、コレクターの悲しい性…そういう自分の姿を見るのが耐え難い(笑)ということもあり、店で「おおっ!」と思うのがあっても、できるだけ買わないようにしております。

でも、これは迷わず買いました。
ノーマン・グランツ主宰のJATP(Jazz at the Philharmonic)コンサートが10枚ボックスでリリースされています。レーベルは、このシリーズでお馴染みのMembran Music(ドイツのレーベル)です。

JATP 10 CD_BOX.jpg
【Jazz at the Philharmonic (10CD)】

HMVではこちらで買えます
※すべてのディスクの曲目が見られます。
amazon.co.uk(英国アマゾン)の記事

10枚組という膨大な量なので、JATPのコンプリートCD…と言いたいところですが、これでもJATPのセッションの一部を収録したものに過ぎず、特にチャーリー・パーカーやビリー・ホリディのセッションは、本来より曲数も全然少なく、ダイジェスト盤のような趣きになっています。
それでも、JATPのライブをここまでコンパクトにまとめ、しかも廉価で入手できるというので、やはりお買い得でしょうね。

ただ…やはりデータのお粗末さ(というか手抜きぶり)は否めません。ボックスの裏面には、そのセッションの代表者と曲目が載っているだけ。10枚のCDをそれぞれ収納している紙ジャケ裏面には、さすがに曲名・クレジット・曲の長さとバンド名だけが掲載されていますが、パーソネルまでにはもちろん触れておりませんね。

JATPセッションの歴史的重要性と、スウィング系からバッパー、中間派まで入り乱れてのセッションは異種格闘技のような面白さがあること。何よりこの時代としては録音がクリアで聴きやすいということで、JATPはやはり素晴らしいセッションです。持ってても決して損はしないボックスだと言えるでしょう。
posted by Akira at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZあれこれ

2010年01月30日

2〜3月はNHK-BSで音楽映画が結構やってます

ジャズに限らず音楽(とくに洋楽)をテーマとした映画が好きで、昨年も『ローリング・ストーンズ・シャイン・ア・ライト』や『キャデラック・レコード』そして『THIS IS IT』を劇場で観ました。

この2月から3月にかけて、音楽映画がNHK-BSで結構やってますので、ちょっとご紹介しておきます。

'ROUND MIDNIGHT ラウンド・ミッドナイト (1986年・アメリカ/フランス)
NHK-BS第2放送
2月24日(水) 午後1:00〜午後3:13

サックス奏者のデクスター・ゴードンが主演を務めた1986年のフランス映画です。
パリ時代のバド・パウエルをモチーフに、それを孤高のサックス奏者に置き換えたデックスの名演が見事。ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムズ(ds)、シダー・ウォルトン(p)そしてフレディ・ハバード(tp)も出演。ライブシーンはなかなか見ものですよ。

BIRD バード(1988年・アメリカ)
NHK-BS第2放送
2月26日(金) 午後1:00〜午後3:42

ご存知、クリント・イーストウッド監督、フォレスト・ウィテカーがチャーリー・パーカーに扮した伝記映画です。

この2本、昨年もNHK-BSでやっていたと記憶しているのですが…NHKも結構やってくれますね。最近はレンタル屋に行っても置いてないことも多いので、興味ある方はこの機会にぜひ録画しておいてください。ジャズファンなら折に触れて観たくなる映画なんですよね。

DREAMGIRLS ドリームガールズ(2006年・アメリカ)
NHK-BSハイビジョン
3月18日(木) 午後11:00〜午前1:10

この映画はもしかするとTV(WOWWOWなどの有料チャンネルを除いて)初登場ではないでしょうか?
モータウンレコードをモチーフにビヨンセ、エディー・マーフィー、ジュイミー・フォックス、そして新人のジェニファー・ハドソンが圧倒的な歌唱力を見せ付けたミュージカル映画です。ブラックミュージック好きなら必見です。

音楽映画ではないですが、こんなのもあります。

TRUE CRIME トゥルー・クライム(1999年・アメリカ)
NHK-BSハイビジョン
2月9日(火) 午後11:00〜午前1:08

クリント・イーストウッド製作・監督・出演の社会派サスペンス映画です。音楽はイーストウッド映画のほとんどを手がけているパートナー、レニー・ニーハウス。サックス奏者でもあるんですよね(こちらのほうはあまり知られていませんが)。

INSIDE MAN インサイド・マン(2006年・アメリカ)
NHK-BSハイビジョン
3月5日(金) 午後9:00〜午後11:10

あの鬼才スパイク・リー監督によるクライム・サスペンス。デンゼル・ワシントンなどお馴染みのメンツが出演しています。音楽監督がトランペッターのテレンス・ブランチャードで、スパイク・リーのほとんどの映画で音楽を担当していますね。

参考URLはこちらです。
他にも楽しみな映画がいっぱいですので、ご参考に。いや〜映画って本当に良いですね…という陳腐な言葉でシメておきます。
posted by Akira at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZあれこれ

2010年01月28日

これは名著です:『ヨーロッパ・ジャズ黄金時代』

昨年暮のSunday at Jazz Clubの例会で、参加者の方にご紹介いただいた本です。



ヨーロッパのジャズは今やすっかりポピュラーなものになった感があります。私がジャズを聴き始めた16年前は、まだ澤野工房レーベルもなく(当時は澤野商会という名前で、澤野工房は1998年設立)、欧州出身のジャズマンもアメリカで活躍してやっと知名度が…という時代でしたが、今は北欧ジャズやイタリアジャズなど、本場のアメリカを凌ぐ人気です。
このタイトルでもある「黄金時代」とは、さぞかし欧州ジャズのCDが誰でもどこでも手に入る現代のことを指しているのかと思っていたのですが…違いました。この本では60年代中期〜後期〜70年代初頭のことを『ヨーロッパ・ジャズ黄金時代』と読んでいます。

これは意外でした。この時期は本場アメリカではモードジャズ・フリージャズの全盛期〜ジャズそのものの衰退〜マイルス・デイビスのエレクトリック革命という激動の時代です。そんな激動期にヨーロッパのジャズシーンで何が起こっていたのかなんて、ジャズの歴史を読んでもほとんど書いていませんしね。読んでみて、すっかり目からウロコ状態でした。
この本では、ヨーロッパにおけるジャズと音楽の文化史を第一次大戦の時代にさかのぼって触れており、さらにイギリス・フランス・イタリア・北欧・東欧・その他の欧州諸国と国地域別のジャズ・シーンと主要ミュージシャンを紹介しています。

特に面白いのはイギリス。英国の音楽といえば、やはりロックを真っ先に思い浮かべますが、英国ジャズもまたロックと深い関係があり、ロンドンのアングラなジャズ・シーンからジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルース、チャーリー・ワッツなど、ロック好きなら知らない人はいない有名人が輩出されており、さらにジャズの影響を受け、プログレやクラブミュージックが派生したとのことです。

また、旧共産圏で情報がシャットアウトされていた東欧諸国のジャズ・シーンについて触れているのも興味深いです。あの時代、あの抑圧された社会に、知られざる才能のあるミュージシャンが数多くいたのだという事実を知ると、政治というのは方向を間違うと実に罪作りなものだ…とため息が出ます。

それぞれのカテゴリにはディスクガイドも付いています。全てが入手困難というわけでもないので、興味ある人はこの本を参考に捜し求める価値は十分にありますよ。

実はこの本を買って真っ先に読んだのは、最後の方でクラブ・ジャズについてチクリと書いているくだりなんです。
クラブ・ジャズについての文章は、そのほとんどが(当たり前ですが)クラブ・ジャズのリスナー側に立って書かれており、ある意味コアなジャズファンからは「ジャズとは外側の存在」と思われてる印象がありますが、ここではジャズ研究者から見たクラブ・ジャズの現状と課題について書かれてあります。
おおむね歯に衣着せぬ文面なのですが、かなり客観的に捉えてあり、「よくぞ書いて下さいました!」と喝采を送りたいです。クラブ・ジャズ側のファンにも、クラブ・ジャズとは何ぞや?というジャズファンにも、ぜひ読んでほしい文章です。
posted by Akira at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZの本

2010年01月24日

久々の更新になります:今年期待のミュージシャンなど

おわわ、気がつけば10日も更新しておりませんでした。
仕事や原稿の執筆などで忙しいというのもあるのですが、やはり週に1〜2回は更新する習慣をつけないと、私のようにマイペースにブログを書いている者でもすっかり面倒になってしまいます。

ジャズ情報ブログということなので、なかなか目新しい情報にめぐり合えなかったということもありますが…。

仕事も何とか落ち着き、依頼いただいている原稿もどうにか〆切に間に合いそうで、ようやくブログ更新も再開です。

新年1発目のSundey at Jazz Clubのテーマは「2010年、注目のジャズミュージシャン」ということで、私も聴いてみたい人を色々ピックアップしております。


まずは妹尾美里さん。昨年に新しいアルバム【ラヴィ】をDIW系のレーベルから出しました。今年といわず、デビューした一昨年(2008年)からブレイクしていると言えば言えるのですが、1度はライブで聴いてみたいと思いながら、予定が合わず全くいけませんでした。が、今年(2/6の神戸クレオールでのソロライブ)は何とか行けそうです。
この人も西山瞳さんもそうなのですが、これまでのジャズミュージシャンと比べても、とりわけオリジナル色の強く、自分のカラーをはっきり打ち出した音楽を表現している感じがします。
ジャズという音楽に何か新しい風を吹き込む存在になるのでは…という意味ですごく期待しています。

今年はどうやら龍馬ブームらしいですが、ジャズ界の龍馬といえばこの人しかいませんね。


【黒船ビギニング】


【坂本龍馬の拳銃】

何と結成20周年を迎える「渋さ知らズ」のピアニスト、スガダイローさんのトリオ・アルバム。他にも色々出していますが、龍馬をテーマにしたこの2枚はほんとうにヤバい…というか面白い。
音楽についてはまた取り上げるとして、まず気に入ったのは翻訳のセンスです。日本語のタイトルを英語に置き直しているものと思いますが、
「坂本龍馬の拳銃」→【S&W Model 2 of The Far East】
「坂本龍馬の革靴」→【Dragon Beard】
「十二次を行く」→【East Coast Way】
「上州無宿」→【The Outlaw】
「桜田」→【The Gate of Tengu】
どうですかこのセンス。どっからこんな発想が来るのでしょうね?
【黒船ビギニング】の『ビギニング』で、劇場版ガンダムVのテーマが聴こえてきたときなんか、不覚にも涙が出てしまいましたよ。
この人の過去作品も含めて、今年の私はスガダイローに注目です。

矢野沙織さんの新作もなかなか良さそうです。既にジャズファン以外でも誰もが知ってる若手サックス奏者ですが、年々自分のスタイルを確立しているのがよくわかります。そろそろパーカーもバップも卒業して、全部オリジナル曲でアルバムを作っても良いのではないでしょうかね?

【BEBOP AT THE SAVOY】

音楽以外にもちょっと書いておくと、今年はこの人に注目したいです。
●満島ひかり(女優)
映画「愛のむきだし」は凄い衝撃でした。この映画を観て満島ひかりに恋をしない男はいないのではないですかね?今年は彼女が出る映画を全て観たいです。
●西加奈子(作家)
「通天閣」という作品で織田作之助賞を受賞した作家さんです。川上未映子さんの詩や文学もそうですが、リズミカルな関西弁がとにかくきれいで心地よい。母校の関西大学出身ということでも頑張って欲しいです。
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2010年01月14日

ノラ・ジョーンズがネット中継&テレビで観られます

HMVのニュースをチェックしている人なら既にご存知かも知れませんが、来週に迫ったノラ・ジョーンズのプロモーション来日にあわせ、プライベートライブ(一般発売は無し)のインターネット中継が予定されております。

1/20(水)19:00スタート予定。EMIミュージック・ジャパン オフィシャルチャンネル Powered by Yahoo! JAPAN
http://emi.channel.yahoo.co.jp/で視聴できます。お楽しみに。
私はその時間までに帰れるかどうか分かりませんが…

このライブ中継ももちろん楽しみですが、何と来週は2回も、お茶の間のTVでノラの歌う姿が見られます。

1月18日(月)に日本テレビ系「スッキリ!!」にノラ・ジョーンズ生出演、アルバム「Fall」から名曲【Young Blood】を 生演奏する…とのことです。
この【Young Blood】は私のアルバム中最も好きな曲。いうことで必見です。

さらに、1月22日(金)にはテレビ朝日系「ミュージックステーション」への出演決定。そこではアルバムの代表曲【Chasing Pirates】を歌う予定だそうです。
ミュージックステーションは一昨年マライア・キャリーも出て話題になっていましたね。普段歌番組なんて全く見ないこともあり、日本の歌番組でビルボード1位の歌手が聴けるなんてちょっとヘンな感じがするのですが…
来週はノラ・ジョーンズ週間となりそうです。


いよいよ今週末にボーナス1曲、新曲1曲を追加した国内盤デラックス・エディションが発売されます。この2曲、私はiTunesで購入する予定です。

この話題、HMVのソースはこちらです。
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2010年01月11日

映画『パブリック・エネミーズ』

前売り券をだいぶ前に購入していた映画ですが、年が明けてようやく観ることができました。

大恐慌より4年後、アメリカ中西部を荒らしまわった伝説の銀行強盗”パブリック・エネミーNo.1”ジョン・デリンジャーの後半生を綴った映画です。

全編、余計な説明を省いたシンプルなストーリー展開で、予備知識がなければちょっと辛いかも知れません。脱獄→逃亡→強盗→逮捕→脱獄…の繰り返しで、銃撃戦のシーンも多く、その間にヒロイン・ビリーとのラブロマンスが織り込まれています。
映画そのものの評価については色々ネット上で情報が飛び交っていますが、映画で使われた音楽はなかなか良く、非常に完成度の高い映画だと思います。



すっかり勘違いしていたのですが、てっきり1920年代のジャズ・エイジを舞台とした映画だと思っていたら、1930年代初頭の大恐慌時代が舞台であり、したがって華々しいシカゴ・ジャズの音楽はほとんど出て来ません。むしろマイナー調で重々しい雰囲気の曲が多く、この時代のカラーを巧みに表現していると思いました。
映画の屋台骨を支えるサウンドはエリオット・ゴールデンサル製作のもの(つまり現代の録音)ですが、唯一この時代に近い音源として、ビリー・ホリディの【Am I Blue?】【Love Me or Leave Me】そして【The Man I Love】の3曲が挿入されています。

この3曲は本当に効果アリでした。もちろん時代が近い(実際の録音年はこの時代よりもちょっと後ですが)ということもあるのですが、ビリーのけだるい歌声が、脱獄と強盗に明け暮れるジョンとビリー(奇しくも名前まで同じですね)との、つかのまのラブロマンスをうまく演出していて、観ている側にとってもほっと息を抜くことができました。

実は一番観たかったシーンは、ジョンとビリーがデートに使ったクラブでのバンド演奏。ダイアナ・クラールが一瞬だけ出演しており、ビッグバンドをバックに【Bye Bye Blackbird】を歌っていたシーンです。たった数秒間だけでしたが、この歌は映画のラストシーンに有効に使われており、その伏線だったのね…と終わってから気がつきました。
家に帰って、マイルス・デイビスの【Bye Bye Blackbird】に聴き入ったのは言うまでもありません。
posted by Akira at 13:58| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZあれこれ

2010年01月10日

新世界のおでん屋でジャズライブ

この3連休、大阪では商売繁盛を願う「えべっさん(十日戎)」真っ盛りで、今宮戎のある浪速区界隈は凄い人の数でした。
そんな中を抜けて、新世界(正確に言うと西成区山王になるのですが)のおでん屋「成田屋」さんで行われたジャズライブを、ちょっと覗き観して来ました。

こちらのおでん屋さんは、動物園前駅の2番出口からほんの数歩という近さです。動物園前商店街の北の端、道路沿いにある、ジャズの流れるオープンなおでん屋といえば知ってる人も多いでしょう。
ちなみに、この商店街をずっと南に行けば、あの有名な飛田新地にたどりつきます。ジャンジャン横丁はこの遊郭への客引きのための音楽から付けられた名前と言われており、まさに日本のストーリーヴィルですね。

本日(1/10)はトランペット・テナーサックス・ベースそしてドラムのカルテットでした。
ステージは店の奥。客はその周りに適当に座ったり立ったりして、おでんと酒片手に気軽に聴くというスタイルです。
寒かったので、私は温めたカップ酒を飲みながら1ステージ聴きました。ロケーションのユルさとは対照的に、演奏はさすがレベルの高いものでした。
チャージは無料ですが、投げ銭制(要はチップ制)ということで、ライブが終わるとどんどん札や硬貨がチップ箱に投げ込まれていました。
写真を撮り忘れてしまい、なかなか雰囲気をお伝えしにくいのですが、これだけは実際に体験していただきたいと思います。

ちょっと情報が少なくて済みませんが、だいたい月に数回開催されていて、今月は1/10(日)、1/11(月祝)、1/17(日)、1/31(日)というスケジュールがわかっています。他の日にも演ってるかも知れません。

しかし日本広しと言えども、おでん屋や串カツ屋の軒先でジャズライブがあるのは新世界ぐらいではないでしょうか?とにかくこの界隈はユニークな街で、色々な問題はあるのでしょうが、ある意味大阪のオモロさの源流に位置している街でしょう。

実は今、ご依頼をいただき、新世界ジャズについての文章を書いている最中です。この界隈とジャズとは関連性が無いように思えますが、あの澤野工房さんも新世界に位置していますし、通天閣でのジャズライブも毎年開催されています。
それだけでなくクチコミを通じて色々な情報をいただき(おでん屋ジャズライブもその1つです)、なかなか面白い内容の記事が書けそうな予感がしています。
posted by Akira at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | ライブ情報・鑑賞記